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そもそも建売住宅とは
建売住宅とは、土地と建物がセットで販売されている新築の戸建て住宅です。
土地と建物を別々で購入する注文住宅とは違い、すでに完成された住宅を土地ごとまとめて購入できるのが特徴です。
建売住宅はやめたほうがいいと言われる理由
デザインや間取りに強いこだわりがなければ、手っ取り早くコストも抑えられ建売住宅にメリットを感じる人もいるでしょう。
ですが、建売住宅には「やめたほうがいい」という声も多く聞かれます。
その理由として以下のようなことが挙げられます。
- 手抜き工事のリスクがある
- 追加工事で費用負担がかさむ
- アフターサービスが充実していない
それぞれ補足して説明します。
手抜き工事のリスクがある
建売住宅は、その名の通り“建ててから売る”というスタイルの商品ですので、工事の過程をチェックできません。
注文住宅の場合、ハウスメーカーの担当者や施主が工事過程を定期的にチェックしにくるため現場作業員も一定の緊張感をもって作業に臨みます。
一方建売住宅の場合、工事過程のチェックが入ることはほとんどなく、反対に短い納期での施工が求められることも多いため、品質が下がってしまうケースも散見されます。
追加工事で費用負担がかさむ
規格化されている建売住宅は、内装や設備にこだわりがなければ、標準装備で問題ないかもしれません。
しかし、自分の好みにカスタマイズするとなると追加工事が必要になり、その分費用がかさみます。
追加工事を重ねた結果、注文住宅と大差ない高い費用が必要となる可能性もあります。
アフターサービスが充実していない
ハウスメーカーにもよりますが、建売住宅のアフターサービスは“注文住宅よりも手薄”な傾向にあります。
これは販売価格を安く設定するためで、独自のアフターサービスがほとんどないorアフターサービスプランが有料加入となるケースも見られます。
安心して住み続けるためには、先々のメンテナンスは欠かせません。
補修や修繕を都度自己負担でやるとなると、金銭的負担だけでなく業者探しの手間もかかります。
建売住宅はやめとけという声
規格化された作りだけに、細かい部分まで目が届いていないのかもしれません。
建売住宅とはいえ、細部までしっかりと確認する必要があります。
先日話題にした境界標が抜けてた現場。
— あお(青い仲介屋) (@DML2gfKn3zUrbP9) June 8, 2024
結局他決しちゃって追ってなかったんですが、今日通りかかったら案の定再設置されてませんでした。
すでに表札ついてたから引渡し済み。
これ引渡し前に境界確認してないやつですね。。
みなさん、建売買うときは気をつけてください😱 pic.twitter.com/ENpA2EdOgr
土地の境界線は、隣家とのトラブルにつながる可能性もあるため重要です。
土地とセットになっている建売住宅は、建物はもちろん、土地についても確認しなければいけません。
実際営業マンとか隠そうとするから心配なんだよね…うちの建売だけど2階のドア開かなくなったからね https://t.co/wZ3NIkcrWJ
— ヨシ(ピグ) (@0619Lol) June 9, 2024
たとえ建売住宅であっても、アフターサービスは重要です。
建売住宅を購入する際には、サービスが充実しているハウスメーカーを選ぶと安心できます。
私は子ども部屋5.5畳だから6畳羨ましいって思う🥹建売だから選択肢無かったんだけど最低6畳は欲しかったかなって思う!
— み☺︎ (@mi070415) June 10, 2024
建売住宅を選んだことで、後悔した人の声です。
詳細はわかりませんが、事前に詳しくチェックしなかったのかもしれません。
建売住宅は、外観や内装のほとんどが規格化されています。
間取りの変更などの選択肢がないところは、事前に理解しておく必要があります。
建売はできるならやめた方がいい。
— カフェオレ×わっちぃ (@cafeore_wattixi) June 3, 2024
数勝負な所ほど雑になる。
とあるハウスメーカーは
大工の手間代が60万ぐらいだとか…
ビス等の金物代考えるとマイナス。
傷補習でMAX20万引かれるらしい。
注文住宅でも無理難題な
クレームや急かしたりなどは
なるべくやらないように。
大工のやる気を削ぐなよ?
全ての建売住宅が当てはまるわけではありませんが、注文住宅と比較すると工事の質が劣る可能性があります。
コストが抑えられる分、ある程度は仕方がないのかもしれません。
建売住宅を購入した人の意見を総合的に見ると、工事の丁寧さに欠ける点について、多くの人が不満に感じていました。
その他、希望の設計を取り入れられないことについても、やめたほうがいいと言われる大きな理由の1つとなっています。
建売住宅は、コストが抑えられる一方で、デメリットも多数あります。
マイホーム選びに後悔しないためには、事前に理解した上で判断する必要があるでしょう。
建売住宅のメリット
建売住宅を選ぶことで得られる2つのメリットを解説します。
スピード感をもって入居できる
建売住宅の最大のメリットは、“居住までのスピード感”にあります。
注文住宅は、土地選び・ハウスメーカー選びが最も大変だと言われています。
加えて、気に入った土地・ハウスメーカーが見つかってからも、打ち合わせに多くの時間を費やすこととなるでしょう。
その点、建売住宅は現在売りに出されている商品の中で、気に入ったものを選ぶだけでOK。
購入後は、諸手続きが終わればすぐに入居でき、スピード感を持ったライフスタイルの構築が可能です。
間取りの相談~入居まで半年~1年ほどかかる注文住宅に比べ、これらの工程をすべて省くことができる建売住宅は、忙しい人や今すぐ引っ越したいと希望する人にぴったりです。
コストを抑えられる
広さや立地など価格に影響を与える要素は多々あるため、一概に言い切ることはできませんが、建売住宅は注文住宅と比べて“コストを抑えられる”傾向にあります。
- 広くまとめて購入することで、土地を安く仕入れている
- シンプルで規格化された設計
- 他の家と同時進行で建築するなど、短期間で効率的に進めている
- 打ち合わせなどにかかる人件費がない
これらの理由から、似たような広さ・部屋数でも建売住宅の方が安い価格で済みます。
マイホームは欲しいけれど、高額な費用負担は避けたいと感じる人にとっては大きなメリットとなるでしょう。
安い理由は他にもある?
「建売住宅が安い理由」を見る限り、購入者にとってのデメリットはないように感じます。
これは、建売住宅を販売する営業マンが答える【建売住宅が安い理由】だからです。
この表向きの理由だけで低価格が実現している家もありますが、実際にはあまり大きな声で言えない“裏の理由”が隠されている場合も…
- ワケありで売れ残った土地を安く買い取ったから
- グレードの低い材料で徹底したコストカットをしている
- 型落ちの設備品を在庫処分のような形で使っている
全ての建売住宅に裏の理由があるわけではありませんが、中には上記のような理由で低価格となっている物件もあるので、注意が必要です。
建売住宅のデメリット
「建売住宅はやめたほうがいいと言われる理由」でもふれたように、建売住宅にはさまざまなデメリットがあります。
中でも、建売住宅を検討している人が特に注意したい3つのポイントを解説します。
間取りが選べない
建売住宅は一定のプランに基づいて建設されることが一般的で、間取りはもちろん内装や設備についてもシンプルで当たり障りのない造りになっています。
「全体を見渡せる開放的なキッチンにしたい」
「夫婦の寝室や仕事部屋とは別に、子ども部屋は2つ欲しい」
「ダイニングの一角に畳のスペースを作りたい」
といった、自分の好みやライフスタイルに合わせて間取りを設計できないのは、大きなデメリットです。
設備のグレードアップや軽度な修正などはリフォームして対応できますが、大幅な間取りの変更は現実的ではありません。
感覚としては、分譲のマンションを購入するようなイメージでしょう。
無難でよくある外観で飽きやすい
建売住宅は、規格を統一しているため同じ建て方の住宅が多く、万人受けする外観です。
間取りや設備、内装などについても、多くの人に好まれる物を提供しているケースがほとんどです。
無難でよくあるタイプなことから、飽きやすいところもデメリットです。
マイホームは一生過ごす家でもあり、こだわりのあるデザインを取り入れたいと思うものです。
個性的な住宅を手に入れたい人にとっては、物足りなさを感じるかもしれません。
建売住宅と注文住宅どっちにすべき?
建売住宅と注文住宅の特徴を表にまとめました。
建売住宅 | 注文住宅 | |
メリット | ・入居までが早い ・難しいことを考えなくてOK ・購入時のコストが抑えられる | ・自分たちの理想を詰めこめる ・工事過程をチェックできる ・予算の調整が可能 |
デメリット | ・間取りが選べない ・手抜き工事のリスクあり ・ワケありで低価格の場合も… | ・建売よりも高くなりがち ・完成までに時間がかかる ・メーカーの比較検討が大変 |
購入費用 | ◎ | 〇 |
時間 | ◎ | △ |
自由度 | △ | ◎ |
総費用負担 | 〇 購入費用は抑えられるが、メンテナンスが自腹となるケースが多い | 〇 購入費用はかかるが、アフターサービスが充実したメーカーが多い |
おすすめな人 | ・時間や手間をかけずに戸建てに住みたい人 ・マイホーム購入時のコストを抑えたい人 | ・唯一無二のマイホームを建てたい人 ・家づくりについて考えることが苦に感じない人 |
どちらも一長一短があるものの、トータルで考えると自分たちのこだわりや理想を取り入れた注文住宅の方が、長期的に不満が出にくいように見えます。
コストの面で考えても、近年人気の高まっているローコスト住宅など検討の範囲を広げることで、建売と同じくらいの価格で新築の注文住宅が購入できるケースも見られます。
いずれにしても、マイホームの購入は一生で一番大きな買い物といっても過言ではありません。
後悔のない家選びのためにも、家族でよく話し合って将来を見据えた計画的な判断が求められるでしょう。
スーモカウンターでは、「建売VS注文住宅講座」や「住まい探しのスタート講座」といった住まいに関する問題をプロが分かりやすく教えてくれる“家づくり講座”が無料で受講できます。
大規模セミナーなどではなく、最寄りの店舗で個別に受講できるので、質問や相談もしやすくお悩みをスッキリ解決できるでしょう。
まずはLIFULL HOME’S(ライフルホームズ)などを利用して気になるメーカーの資料をまとめて取り寄せ、比較・検討から始めましょう。
たとえばHOME4U 家づくりのとびらはNTTデータグループが運営しており、有名メーカー・工務店の豊富なデータをもとに、間取りや資金、土地に関するプランを無料で作成してくれます。
展示場もOKですが、CMでおなじみのスーモカウンターは来店して直接相談or自宅から電話やZoomでオンライン相談、どちらも無料です。
セールスは一切なしで、専門的で中立な意見をもらえます。
建売住宅を購入する際の注意点
建売住宅の購入を検討している人は、後悔のないマイホーム購入のためにも以下の3点に注意して物件を選ぶようにしてください。
施工業者は信頼できるか
戸建て建築で多くの人が誤解していることの1つに「ハウスメーカー=施工業者だと思っている」があげられます。
ハウスメーカーには種類があり、自社専属の大工を抱え徹底した管理の元で施工しているメーカーもあれば、打ち合わせや現場の視察はするものの施工は地域の工務店に委託しているメーカーもあります。
数で言えば後者のスタイルの方が一般的で、そうなるとメーカーと施工業者は全くの別会社ということになります。
大手ハウスメーカーだから、名の通った不動産屋さんだからということで安心してしまうのではなく、“施工業者はどこなのか”を確認するのは重要なポイントです。
営業担当者に施工業者名を聞き、インターネットなどで口コミや評判をチェックしましょう。
間取りに納得できているか
建売住宅の場合、後から間取りの変更をするには大幅なリフォームが必要となるためあまり現実的ではありません。
部屋数や家事動線・窓の数・ベランダの向きなど、間取り全体を念入りに確認してください。
風水や家相に興味のある人は、土地柄や家の向きなども検討要素に含まれてくるでしょう。
簡単に変えられない点だからこそ、妥協せず納得できる物件を選ぶことが大切です。
アフターサービスが充実しているか
住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)にて、「築後10年以内に見つかった構造的な欠陥は住宅会社の負担で補修」と定められており、こちらは建売・注文住宅ともに対象です。
一見すると「何かあっても法律で補修が義務付けられているから安心」となりがちですが、法律上の“欠陥”は、躯体や雨漏りといった甚大な問題に限られ、内装や設備に関する不具合は補修の対象とはなりません。
法律上の“欠陥”を理由に補修が発生するケースは極稀で、入居後のトラブルの多くは「床がきしむ」「壁紙が剥がれる」といった軽微な不具合や、給水・排水・電気関係などの設備の破損・動作不良です。
これらを保証するのは、ハウスメーカー独自の保証(アフターサービス)です。
「“法的な保証”があるから大丈夫!」ではなく“ハウスメーカー独自の保証”がきちんと備わっているかどうかが、居住後の安心を左右する大きなポイントとなります。
建売住宅はハウスメーカー独自のアフターサービスが、注文住宅と比べて手薄となっている傾向がみられます。
完成している立派な家を目にすると、この先の不具合やリスクをイメージしにくいもの。
しかし、「数十年先に安心して暮らせているかどうか」を想像することが後悔のないマイホーム購入のカギです。
長期的に安心して住み続けるためにも、アフターサービスの基準が明確にされているか、また、どのような内容であるかをしっかりと確認しましょう。