「ポンジスキーム」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
出資金を募って騙す詐欺ですが、不動産投資に悪用される事件もあるので注意が必要です。
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ポンジスキームとは
ポンジスキームとは、投資家から高利回りを謳って集めた資金を実際には運用せず、一部を配当金として支払い、信じ込ませたところで資金を持ち逃げする詐欺手法です。
1910~1920年代にアメリカで活動したビジネスマンで詐欺師のチャールズ・ポンジに由来する名称です。
日本では出資金詐欺と呼ばれています。
ポンジスキームの仕組み
ポンジスキームはまず高配当を謳って、投資家から出資を募ります。
次に怪しまれないために、当初は約束どおり配当金を支払います。
実際に配当金が振り込まれることで投資家は信用し、さらに多くの資金を出資します。
詐欺グループは多額の出資金が集まったところで持ち逃げし、投資家が気づいたときは事務所を引き払った後で、出資金は戻らないという仕組みです。
ポンジスキームとネズミ講の違い
今でこそあまり耳にしなくなりましたが、昭和時代には「ネズミ講」という詐欺が大きな社会問題になりました。
ポンジスキームとネズミ講の違いは出資者が連鎖しているか否かという点です。
ポンジスキームは基本的に本部と出資者のやりとりのみで、出資者が本部に資金を持ち逃げされるだけです。
出資者同士に連鎖はありません。
一方のネズミ講は、親会員のAさんが子会員のBさんを勧誘し、Bさんが子会員(Aさんから見たら孫会員)Cさんを勧誘し、受け取った会員費の一部が自分に、残りが親会員に入るという仕組みです。
ネズミ講も初期に始めた人は子会員や孫会員が多くなるためインセンティブで高収入を得やすく得をしますが、人口には限りがあります。
後に始めた人は勧誘できる相手が少なくなり、出資した会員費を回収できずに損する結果となります。
現在では「無限連鎖防止法」により禁止されています。
ネズミ講に似たものに「マルチ商法」がありますが、物品を介する点が異なるだけで仕組みは同じです。
ただし、マルチ商法は特定商取引法で連鎖販売取引として認められているため違法ではありません。
日本国内のポンジスキームの詐欺事件・事例
日本国内で起きたポンジスキームとしては、以下のような事件があります。
かぼちゃの馬車事件
2018年に起きたかぼちゃの馬車事件は、不動産投資関連の詐欺事件で最も良く知られた事件です。
かぼちゃの馬車とは、株式会社スマートデイズが女性専用シェアハウスのサブリース事業を行った際のブランド名です。
スマートデイズは「賃料保証30年、利回り8%」の好条件で、サラリーマン、医師、公務員などにかぼちゃの馬車を販売しました。
このとき投資家たちに対し融資を行ったのがスルガ銀行で、一棟1億円以上するかぼちゃの馬車を購入する手助けをしたのです。
スルガ銀行が積極的に融資したことが被害を拡大させる原因になったといえます。
結局スマートデイズは経営破綻し、サブリース契約の賃料が支払われなかったため、シェアハウスのオーナーたちはローンを支払えない事態に追い込まれたのです。
フラット35不正利用事件
かぼちゃの馬車はある程度年収水準の高い人が狙いうちされましたが、年収が低い人をターゲットにしている点で要注意なのがフラット35の不正利用です。
居住用住宅を購入するためのフラット35を投資用物件の購入に流用させて、契約させる手口です。
業者から不動産投資ローンの金利が2~3%台に対し、フラット35は1%台で借りられるので有利と持ち掛けられ、契約したあとに不正利用が発覚。
契約した顧客は金融機関から一括返済を求められ、返済できないと競売にかけられます。
物件を失った上に借金は残るという悲惨な結果になりました。
被害者は年収300~400万円台の会社員が中心なので、誰でも引っかかる可能性があるスキームといえます。
オレンジ共済組合事件
1992年に起きたオレンジ共済組合事件は金融関連の詐欺としては大規模なものです。
オレンジ共済組合は友部達夫元参議院議員の政治団体が運営している組合だったため、政治がらみの詐欺事件としても知られています。
年利6~7%の高利回りを謳った「オレンジスーパー定期」で約93億円の資金を集め、大半の資金を選挙費用など友部元議員が私的に流用。
やがて組合は倒産し、預けたお金が返済されず多くの被害者を出しました。
クローバーコイン事件
2017年に起きた、仮想通貨を使った詐欺事件です。
48ホールディングス(札幌市)の会員は、同社が発行するクローバーコインが「3ヵ月で128倍の価値になる」と虚偽の説明をして書類も渡さずに友人を勧誘し、報酬を得ていました。
同社は2017年6月末までに200億円以上を売り上げ、中には最高5100万円を出資した人もいたといいます。
クローバーコインは資金決済法の要件を満たしておらず、資金決済に使うことができないため、同社は販売停止に追い込まれました。
多額の資金を出資した会員は無価値の仮想通貨を買わされたことになります。
トケマッチ事件
高価な物品を預けさせて持ち逃げする「現物出資詐欺」の例といえるのが、2024年に起きた、高級腕時計のシェアリングサービス「トケマッチ」を巡る事件です。
運営会社ネオリバースの元代表と元社員はオーナーから預かったロレックスを売却した、業務上横領の疑いで指名手配されました。
トケマッチは高級腕時計を預かり、運営会社がレンタルして得た収益の中から、利用料をオーナーに支払うサービスです。
事件報道の時点では指名手配中で、始めから詐欺を行う意図があったかは確定していません。
始めから詐欺を目的に預託させたのであれば、ポンジスキームの一種と考えて良いでしょう。
詐欺は必ずしも現金だけとは限らない点に注意が必要です。
ポンジスキームの見分け方
ポンジスキームは詐欺なので、落ち着いて見るとおかしな点があります。
以下の点に気づけば詐欺と見分けることができます。
募集広告に「元本保証」という言葉がある
国が元本の償還を保証する「国債」以外に元本保証商品は存在しません。
預貯金や証券も保証されるのは1,000万円までの元本と利息のみです。
そのため、募集広告で元本保証を謳っていたら詐欺だとわかります。
破格の募集条件なのに少額投資が可能
投資の世界では、高額出資するほうが条件は良いのが普通です。
破格の募集条件にもかかわらず投資可能金額が低い場合は詐欺である可能性が高いでしょう。
1口当たりの出資金額は少なくても、多くの口数を申し込めば結果的に高額を騙し取られることになります。
紹介料が異常に高い
新規顧客を紹介した場合に支払われる紹介料が、異常に高い場合は要注意です。
詐欺グループは紹介料を高額にすることで友人等を誘いやすくし、スキームの継続を狙います。
友人から勧誘される
古くはネズミ講、最近では仮想通貨関連など友人を介して被害に遭う例が多く見られます。
まともな金融機関や不動産会社なら営業部員を介して取引が始まるので、友人から勧誘されたら一応おかしいと思ったほうが良いでしょう。
不動産会社の事務所がマンションの一室
一般的な不動産会社であれば自社ビルを持っているか、路面に店舗を構えているはずです。
マンションの一室を不動産会社の事務所に使用することは、管理組合の許可が下りない、宅建業の免許上の制約があるなど、さまざまな点で問題があります。
事務所が賃貸マンションの一室であれば簡単に転居できるため、悪徳不動産業者であることを警戒したほうが無難です。
安全性の高い不動産投資会社
ポンジスキームは、少しでも収入を増やしたい人の心理に付け込んで、巧妙な手口で迫ってきます。
特に不動産は高額な商品なので、詐欺に遭った場合は被害額も大きくなります。
世の中そんなに旨い話はないので、「圧倒的高利回り」「必ず儲かる」「利益3倍を狙える」などの謳い文句に釣られることなく、慎重に投資先を選ぶことが求められます。
結論としては、金融にしろ不動産にしろ、社会的に認知された信用できる会社と取引することです。
最後に、安全性が高くおすすめな不動産投資会社を紹介します。
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また、入居率99.95%と空室リスクが低く、これまで家賃の遅延も一切ありません。
購入後35年間の家賃保証もついているので、安全性の高い不動産投資会社と言えるでしょう。
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CREAL(クリアル)
安全性の高い会社として「CREAL」が挙げられます。
CREALは不動産クラウドファンディングという投資商品のプラットフォームです。
不動産クラウドファンディングは不動産の運用に対して多くの投資家で投資します。
一口1万円から投資でき、運用中は投資家はほったらかしでいい、投資方法です。
CREALは不動産クラウドファンディングサービスの中でもあまりない「上場企業運営」のサービスで、累計調達額470億円超え、ファンド組成件数100件超えで元本割れ0の実績あるサービスです。
優先劣後システムやサブリース契約(賃料保証)などもあり、投資初心者にも投資経験者にもおすすめできます。
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気になる方は詳細記事も参考にしてみてください。
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